学内無線 LAN の実証プロジェクトの一つとしてタブレット端末を導入。
わずか2ヶ月で本運用へ。

今回、タブレット端末を導入した背景は3つあります。

一つ目は、今年度から学生向けのポータルサイトが開設されたため、これを機に全学の情報インフラを更に整備し、また例えばタブレット端末なども活用することで、 学生が情報に頻繁にアクセスできる環境を構築できないか?という大筋の意向が学内にあったこと。
二つ目は、CALL(Computer Assisted Language Learning)教室のような形は、設備としては導入や維持に非常にコストが掛かること。 高機能な一方で、 ごく一部の機能しか必要のないケースもあり、そのような場合については、タブレット端末が安価かつ簡便な代替ソリューションになりうるとの考えもあったこと。
三つ目は、国際教育センターの教員自らが個人的にタブレットを活用しており、これを授業に活かすアイデアを既に持っていたこと。 上記を背景として、無線 LAN 環境と、タブレット端末を使うことで、新しい授業の形を試したいと学内で提案しました。 国際理解教育に資することであれば、どんどん取り組んでいこうという学内の気運もあり、まずは試験的なプロジェクトとして、語学授業一クラス分にあたる30台のiPad、 およびモバイルでの授業に必要な機材とソフトウェアに対しての予算が降りました。
提案から実際の運用まではわずか2ヶ月しかなく、色々と大変でしたが、 マジックハット社のサポートのおかげで4月から無事運用を始めています。今のところ、非常にうまくいっています。

「学生のプレゼンテーションが、とてもアクティブかつ双方向に。」

TEC アプリ
アプリ名:
TED
価格:
無料
世界中の超一流のビジネスパーソンや学者のプレゼンテーションを集めたサイト。NHK の番組「スーパープレゼンテーション」にも取り上げられている。このアプリを使えば TED のプレゼンテーションに自由にアクセスできる。
センター内のある授業では英語の語学教育として、TED を教材として使っています。

クラス全員に一人一台 iPad が割り当てられているので、学生は iPad の TED アプリからおのおの好きなスピーチを選びます。そして、リスニング、ディクテーション、他の学生とペアになってスピーチの内容について、英語でディスカッションします。
また、 iPad に付属しているカメラを使い、ディスカッションしているところをペアが互いにビデオ撮影し、録画した動画を自分のペアに見せてあげたり、クラスのみんなに紹介したりしています。 制限時間内にどれだけ英語を話せるか、発話した単語数をカウントすることで、積極的に発言できるような工夫もしています。
佐藤 明可 氏
国際教育センター
常勤講師 佐藤 明可 氏
教師や学生の iPad の画面を、
直接教室内のスクリーンに映していますが、
これが素晴らしいのです。
佐藤 明可 氏

授業では、 iPad と共に Apple TV を活用していますが、とても満足しています。

たとえば、私は英語のライティングのクラスで利用しています。

授業では、学生3~4人のグループを作り、協力し合いながら1つのパラグラフを作成してもらいます。 その際、 iPad の Pages を使ってライティングさせます。今までは、学生が授業中に書いた成果物を一旦回収し、自宅に持ち帰り添削し、 一週間後の授業時に返していました。しかしそれだと、学生も自分たちが何を書いたかを忘れていることが多く、 また私自身もどういったフィードバックをしたのか記憶が曖昧なことがしばしばありました。フィードバックが有効に活用されていなかったと思います。  Pages を使うことでそういった時差が解消されました。授業中にその場でフィードバックを与えられるようになったからです。 具体的には学生が iPad で書いたものを、Apple TV を使って教室前面のスクリーンに写し、それに対して講師が直接コメントするようにしています。 しかも、スクリーンを使うことで教室内の他の学生みんなからもその場でフィードバックをもらえます。従って、単に教員と学生だけのインタラクションではなく、 学生同士のインタラクションも加わり、無味乾燥になりがちなライティングの授業が活性化されています。 また、教員側にも成果物を回収し自宅に持ち帰らなくてもよいメリットがあります。
Pages アプリ
アプリ名:
Pages
価格:
850円

Apple 純正の iPad 用ワープロソフト。テキストだけでなく、画像やグラフを美しくレイアウトすることも可能。また Word 形式ファイルの読み込み、 Word や PDF 形式での書き出しなど、互換性にも優れたツール。

さらに付随的なメリットとして、Pages を使うことで、早い段階でアカデミックライティングのフォーマッティング (ダブルスペース、インデント、フォント、サイズ、マージン等) を意識させることができます。

またリーディングの授業では、文章だけでは伝わりにくい英語の情景描写でも、その場でインターネットで画像や動画を探して、そのまま スクリーンに写してみんなで共有できるので、学生の理解度合いが全然違います。
坂野 由紀子 氏
国際教育センター所長
成蹊大学法学部教授 坂野 由紀子 氏
パソコンから iPad になったことによって、
学生のプレゼンテーションが
非常にアクティブになったと感じています。
坂野 由紀子 氏

私はスピーチとプレゼンテーションの授業を担当していますが、今まではパソコン教室で学生が YouTube などを閲覧しながら、実質的には個別作業になっていました。

今回 iPad を利用するようになって、学生同士がお互いに画面をシェアすることが、とても気軽になりました。
教室内のスクリーンも、今までは教師しかコントロールできませんでした。それが今では学生からも自由に自分の iPad の画面を写せます。おかげで授業がとても双方向になりました。 パソコン教室のように PC を設置する机が要らないので、学生の中には、 iPad の画面をスクリーンに映しながら、スケートボードやダブルダッチの実演をプレゼンテーションする学生も出てきたりしています。発想が自由になってきていると感じます。
また、いざという時に画面が出ない、といった緊急時の対応も変わりました。今まではプレゼン用の PC が不調の時は、プロジェクタで投影できないので、紙にスライドをプリントしてこないとダメでした。
今では30台のどの iPad からでも、簡単にスクリーンにスライドを映せますし、最悪スクリーンが不調なら、 iPad の画面そのものをみんなに見せてしまえば良い。

なにより iPad を使うこと自体、学生みんながとても喜んでいます。もっと使う機会を増やして欲しいという学生からの要望も強いですね。

「eラーニングテストの導入で、紙での採点、集計、記録、保管作業が不要に。膨大な作業時間の削減に繋がる。」

今回の iPad 導入に伴い、同時にeラーニングテスト用ソフト「 starQuiz 」を導入しました。

今までは試験問題や各種アンケートは、 Word で問題を作成後、それらを紙にプリントして実施していました。またその後の採点・集計や、集計結果のパソコンへの入力も、もちろん全て手作業です。

例えば、私の実施している英語テストなどは問題数が140もあります。それを数クラス分も採点し、一人一人のテスト結果を集計し、パソコンに記録するだけでも、膨大な時間が今まで掛かっていました。

またリサーチアンケートを取る場合でも、今までは学生アルバイトを雇って、数日間掛けてパソコンにエクセルで手入力していました。

山田 崇人 氏
国際教育センター所員
成蹊大学法学部教授 山田 崇人氏
starQuiz の導入後は、
テストやアンケートは iPad 上で出題。
採点・集計はその場で自動的に行われるため、
今まで集計に費やしていた時間が
劇的に削減されました。
山田 崇人 氏


さらに紙の場合は、採点・集計後のテスト・アンケート用紙を一定期間保管する必要がありましたが、starQuiz の導入で完全にペーパーレスとなるため、エコの観点からも素晴らしいと思います。

問題作成についても、Word の場合はレイアウトが崩れるため、問題の二次利用に手間がかかっていましたが、starQuiz であれば一度作った問題を簡単に他でも利用できるため、その点も気に入っています。

今後については、全学生の全問題に対する採点結果が記録できているので、問題毎の正答率を分析するなど、今までは難しかった詳細な分析をしていきたいと考えています。

また集計の手間が要らないので、授業についてのアンケートをより密に取ることで、学生からのフィードバックをもっと頻繁に授業に取り込んでいきたいと思います。

将来的には、現在のモバイル環境を活用した授業スタイルを、さらに進めてより大きな成果に繋げていきたいと考えています。 大学の授業は今まで講師から学生への一方向の授業が主でした。 語学の授業でも市販のテキストを用い、いくぶん古くなった題材を使って毎回決まったパターンの授業を行なっていることも多かったのです。 しかし TED を始めとして、世の中には教材となり得る素材がいっぱいあります。 それらを活用しながら、もっと双方向なゼミナール形式に、大学の授業も変わっていくべきだと思いますし、そういった活動に学内システムやデジタルなツールが今後さらに活用されていって欲しいと思います。 今回の取り組みの成果によっては、学内で横展開という形もあり得るので、まずはきちんと結果を出して、学内での議論を重ねていきたいと思います。


お申し込みいただいてからすぐにお使いいただける、15日間無料トライアルはこちらから