店舗の未来をつくる。顧客と共に。
株式会社エスキュービズム

多くの店舗で日常的に目にするキャッシュレジスターなどのPOS端末。
長年に渡り大手企業が市場を独占している中、タブレットを使ったPOSレジのソリューションを開発し、 圧倒的な使いやすさとリーズナブルな導入コストにより、爆発的に顧客数を伸ばしているのが、株式会社エスキュービズムの EC Orange POS です。 開発の背景と今後の展開をソリューション事業部 丸山 陽 さんに語っていただきました。

Client S-cubism Inc. [ http://s-cubism.jp/ ]
Text Kenji Kajiwara
Photo Shiho Yabe

株式会社エスキュービズム

「21世紀のインフラを創造する」をビジョンに掲げ、EC/小売業向けシステムの開発・ソリューションを展開する企業。「日本テクノロジーFast50」において、過去3年間の売上高成長率367%を記録し、50位中7位を受賞。2012年度第10回においては、成長率360%を記録し、50位中5位を受賞するなど、2年連続で企業成長率Top10にランクインする業界で最も注目を集める企業の一つ。

iPadをPOSレジ端末として活用し、小売業界に変革を巻き起こす。

我々ソリューション事業部自体は、元々はネットショップ向けのパッケージ開発を主として立ちあがり、今期で8期目となります。ECのオープンプラットフォームであるEC Cubeをベースにお客さまの要望に合わせた形で、自社ソリューションとして、EC Orangeを開発しました。

ローソンロッピーのサイトや森永さん、ココカラファインさんなど、大手企業さまに採用頂く中で、データベースの持ち方などのパッケージの品質をこれまでに強化してきました。顧客は小売全般で、特にアパレル、化粧品関係が多いです。

転機は3年前。 iPadの登場。

順調に事業が伸びてきた中で、小売のネットショップと店頭のPOSを連動したい、という要望が顧客から多くなってきました。そういった状況の中、AppleからiPadが発表になったのが大きな転機となりました。

「(要望に応えるためにも)iPadを使って、POSレジのソリューションを自社開発しよう。」

と未経験の業界に参入を決断したのです。3年前の当時、市場は東芝TechとNECが主流を占めていました。

一方、弊社は業界外のWeb開発会社です。長年市場を占有する大手がいる中で参入障壁はかなり高いと見込まれ、参入決断の直前まで弊社代表は社外の方から相当止められたそうです。開発当初はもちろん相当苦労しました。そもそも当時の我々は店舗の業務を知りません。最初に作ったプロトタイプは、既存製品との比較で「これはほんとにPOSレジ端末か?」とお客さまから笑われました。

「こんなのただの電卓が入っているだけのタブレットじゃないか!?」

と叱られたり。

しかしタブレットでPOSレジ端末を作れる会社、そしてそれを受託で開発できる会社が、当時はほとんどいなかったのです。そんな中、パリミキさまがタブレットでのPOSレジ端末を導入したいということで大型案件の受注に繋がりました。結果としてこれが本気でPOSレジのソリューションに弊社が取り組むきっかけとなりました。

常にお客さまの声に耳を傾ける。

機能については開発当初から常にお客さまの意見を聴いて反映するようにしています。

実際にお客さまに開発に加わってもらうこともあります。例えば今回特許を取得したOrange Handyというソリューションも15店舗を束ねる統括店長などに意見をもらいながら開発を進めました。そのため実際の店舗での利用者が望む操作性を実現できています。まさに文字通りお客さまと一緒に作っていったソリューションと言えます。そうやって改良を重ね、今では既存のPOSと充分に勝負できるレベルになりました。結果として、各種メディアなどでも取り上げられるぐらい非常に高い評価と販売実績をあげるまでに成長してきております。

差別化要素は技術力。ECでの貯金が活かされる。

我々の強みの一つは、今まで積み重ねてきたECでの開発実績です。これまでに基幹システムや物流との連携をさんざんやってきていますし、大規模ECサイトを構築できる自社ソリューションであるEC-Orangeを持ち、そのエンジンとの連携もスムーズです。そういったECとの連携、及び培ってきた開発技術やプロジェクト管理のノウハウは、大口案件になればなるほど重要になります。また上流にSIerが入る場合には彼らとの円滑なやり取りが出来ることも、元のベースがEC側であったことが活きています。

競合他社が、受託や要件定義をやらない中、大手の受託案件を我々が受けられる理由となっています。また開発を全て内製でやれる点も、大きな差別化となっています。Objective-Cのエンジニアを始め、CMSで言えば、PythonやPHPなどに、文字通り世界レベルの技術者がいます。書籍を出版していたり、特許技術を取得している人間がおり、非常に高い技術力を持つ会社であると自負しております。

店舗をWeb化するというのが事業部全体のテーマ。

O2Oとよく言われますが、多くの場合においてただのクーポンとポイントカードのサービスに成り下がっていると感じています。我々がやりたいことはそれとは違います。一言で申し上げれば「店舗をWeb化する」ということです。

EC(Web)とリアル店舗を一元管理し、トータルソリューションとしてタブレットを展開することでお客さまへの付加価値を最大化させる、というのが事業イメージです。具体的な例でご説明します。

我々のソリューションで、Orange Giftというものがあります。お客さまに投げたアンケートをタブレットのPOSレジ端末で表示させたり、配送先の登録や呼び出しが出来るものです。小売店舗で言えば、バブル後期はお店があればお客さまが来店してくれました。それが百貨店やCVSの時代を経て、専門店の時代になり、更なる差別化のためにCRMが流行り、Tポイントのようなポイントシステムが今は主流です。しかしポイントだけだとただの値下げ競争になるだけです。要はブランドの差別化になっていないのです。また百貨店やモールに出店している店舗は、会員情報を彼らに取られてしまっていました。

しかし我々のソリューションであれば、店舗で配送先情報をタブレットで記入頂ければそれを自動的にクラウドにあげて個人情報をデータベース化することが出来ます。また、飲食店も差別化が非常に難しい時代です。王道はもちろん、お店で料理を食べて頂き、お客さまをその店のファンにしていくことです。そのために料理だけでなく接客のレベルを上げていく、飲食店の差別化ポイントは、もちろんこの点が最低限のコアな部分です。

しかしそもそもお客さまに食べて頂こうとすれば、まずは店舗に足を運んでもらわなければならない。じゃあどうやってマーケティングするか、と考えていくと、今まではぐるなびや食べログしかありませんでした。飲食店はみな、そこにお金を取られていたわけです。しかし、そこにギフトというサービスを付け加えれば、店舗側の選択肢は拡がります。

例えば、我々の顧客に牡蠣屋さんがいます。CRMの一環として牡蠣のオーナー制度をWebで募集していますが、全然登録数が伸びません。しかし食べて美味しかったものを家でも食べたい、また誰か親戚などに送りたいという需要は必ずあります。日本はアニバーサリー市場が本当に大きくて、母の日だけでも5兆円あります。だから、お店で食べた時に美味しかった食材を、「その場ですぐに」店舗から配送できたらどうでしょう。また遠方の方に送ったら、近隣に店があれば、贈ってもらった人は足を運びますよね。

小売であれば楽天、Amazon。飲食店はぐるなび、食べログが集客において大きな力を持っていました。最近はそれを避けるために、小売店舗は自社サイト、飲食店は自社ブランドを構築しようと必死です。我々はそこで、ITをうまく活用して集客を始めとした来店者との関係構築、ファンを増やしていくためのソリューションを提供しています。そしてそういう時に店頭で使う端末は、パソコンじゃ無理なのです。やはり店員が簡単に持ち運びができ、操作も簡単なタブレットであることが重要です。

なぜタブレットはiPad/iOSにしたのか?

実はiPad/iOS以外にもWindows 8 タブレット向けの開発もやっています。こちらはXPからの切り替えで需要が見込めるためです。ただ、販売数で言えば95%以上が、iOSと圧倒的な実績です。

我々の強みは、店舗のフロントオペレーションをタブレットを通してITでご支援出来ているところです。そんな中、やはりiOSを利用したUIや操作性を高く評価頂いている。普通のPOSレジ端末であれば、店員さんのトレーニングに1週間は掛かりますが、iPadやiPad miniなどであれば即日バイトの方でも利用可能です。教育コスト的にも大きなメリットとなります。

Android向けの開発は現在考えていません。実は以前開発していたのですが、バージョンが上がったらUIのデザインが大きく崩れるなど、機種依存、OS依存が激しすぎることが理由です。そういった状況の中、AppleからiPadが発表になったのが大きな転機になりました。

Tarmacの採用理由

MDMの導入にあたり、様々な会社の比較を徹底的に行いました。

最終的にTarmacに決めたのは、管理画面がとにかく使いやすいことと、プッシュ配信できること。我々の顧客は飲食店のお客さまが多いです。飲食店の各店舗で働く店員さんのITリテラシーを考えると、端末管理がリモートで可能なMDMがないと厳しい。そんな中、Tarmacがプッシュ配信で簡単に端末にアプリをインストールできることは重要なポイントでした。

既にTarmacの運用は始まっていますが、非常に満足しています。飲食店のフォローに最適なソリューションであると思います。TarmacにはオンプレミスとSaaS版がありますが、我々はSaaS版を採用しました。ソリューションを世の中に広めるためには、中小企業にいれなければいけない。その場合、オンプレミスであれば初期導入コストや管理コストの面で非常に難しい。スケーラビリティも担保しながら、小さいライセンスから細かく売っていくことを想定し、SaaS版にしました。

今後について

Orangeシリーズという形でこれまで在庫管理や配送受付などの各種ソリューションをリリースをしてきました。今後もOrange POSを起点にして業種特化型でソリューションをタブレット用に揃えていきます。

ちなみに従来のPOSベンダーさんもようやくタブレットを使ったソリューションを提供始めました。しかし既存のPOSと連動しないと使えない仕組みになっているものがほとんどです。既存POSを必要としない我々のソリューションは優位性があると考えています。

また正直に申し上げますと、実は既存のPOSレジベンダーさんと戦わなくても良いとも考えています。日本の総店舗数は110万店舗。その内POSが導入されているのは48万店舗です。そして市場の6割を2社(東芝テック、NEC)が占めている。しかし一方で、POSレジ未導入の店舗が実は60万店舗残っているわけです。我々のソリューションは普通のPOSレジの導入コストの半額で済みます。つまりそれら60万店舗の方々が充分導入できる価格帯で提供しています。(例:iPad mini と Orange Handyの価格 vs 既存の専用端末は15万円。4,50m2以上だと3台以上は必要。7,8台、10台入れるのが当たり前。)つまり単価も安く、店舗のWeb化もできる。これが顧客から圧倒的な支持を頂いている理由です。

Squareがアメリカでスマートフォンと連動することで、今までPOSがなかった店舗や場所にPOSレジのソリューションを次々と浸透させていったように、アメリカなどの欧米ではどの店舗でも何らかのPOSレジが入っています。先進国でこんなにPOSレジが導入されていないのは実は日本ぐらいなのです。

だから、我々のチャレンジは、

「こういったブルーオーシャンを突っ走っている中で、さらにどこまで加速できるか」です。

他社にはないものを提供しているという自負があります。ITをうまく使えるお客さまを増やしたい。ITに馴染みがないお客さまでも、しっかりと使えるソリューションを提供したい。周りを見渡してもエンジニアの自己満足で終わっているソリューションが本当に多いのです。我々はお客さまの業務に沿い、売上向上、業務効率化といった付加価値を高めていくことを見据えて開発を進めていきます。

TARMAC 紹介

BMWなどのグローバル企業や東京大学で採用されるモバイルデバイス管理ツール

日本でも、iPhone、iPad などスマートフォン、タブレットの企業、教育機関利用が拡大しています。TARMAC は管理者が配備から廃棄まで1度も端末に触れることなく、組織、個人別プロファイルを安全に配備、管理することを可能にします。 BMW、良品計画、東京大学など国内外で実績を持つ、最先端モバイルデバイスマネージメント( MDM )です。

 

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